前期研修医 研修終了者の声(2020年度)

松尾 祐里(佐賀大学医学部附属病院 初期研修医)

数ある地域医療研修病院の中から私が織田病院を選択した理由は幾つかありました。
まずは学生時より総合診療の分野に興味があったこと、お世話になった総合診療科の先生が多く在籍され、力を入れてあると聞いていた貴院で研修したいと思っていました。
第二に、研修1年目を三次病院である大学病院で過ごした私にとって地域医療とは何かを具体的に言葉で説明できず、鹿島市とその周囲の医療・介護を担っており、MBCという聞いたことのなかった画期的な制度があることなどにすごく興味を持ったからです。
実際に研修を終えて、何もかも初めての経験でありすごく新鮮で毎日出勤が楽しかったのが正直な感想です。
聞いてはいたもののそれまで大学病院で接してきた患者層と比べて10歳ほど高齢であることに驚きました。
疾患だけでなく生活背景に準じて入院可否のハードルは個々で変わってくるし、高齢であればあるほど長期入院によって自宅退院が困難になるなど退院支援が複雑になってきます。
もちろん入院中は病態や治療方針を最も検討していましたが、各患者の退院後について考える機会がかなり多かったように思います。それぞれの職種の方が、独居や老々介護が多い背景・生活状況を入念に考慮して退院後のフォロー方法を検討されていました。
「患者」ではなく「市民・町民」の営んでいる生活に即した医療があると感じました。
「紹介される側」と「紹介する側」のどちらの側面も持っている織田病院で研修させてもらえることがとても貴重に感じました。
また、MBCやDCU、私が研修させていただいた時期にちょうど始められていたオンライン診療など、今の住民に即した診療を次々とされていて興味深く感じました。
織田病院での1か月の研修で、断らずに何でも診ようとする、地域住民の求める診療に近づこうとする職員みなさんによる診療を体感したことで、将来進む診療科を考えるきっかけともなりました。
改めて、織田良正先生をはじめとする総合診療科の先生方、全ての職員の方々に感謝申し上げます。1か月間ありがとうございました。

松尾 祐里

喜代原 環(佐賀大学医学部附属病院 初期研修医)

私は佐賀大学附属病院の葉隠プログラムでの初期研修を行っています。
葉隠プログラムでは、2年目の選択科目については、佐賀県内の研修協力施設での研修が自由に選択でき、自分の進路や希望に合わせて研修先を選ぶことができました。私は1年目の研修で大学の耳鼻咽喉科で研修を行いました。
大学とはまた違った角度から、さらに勉強がしてみたいと考え、佐賀県内でも特に織田病院の耳鼻咽喉科は盛んに手術や外来を行っているとのお話を聞いていたため、研修先として選ばせて頂きました。
実際に研修をする際には、耳鼻咽喉科に加え、皮膚科にも興味を持っている状況であり、進路選択に迷っている最中でした。織田先生にご相談させて頂いたところ、直前の相談であったにも関わらず、臨機応変に対応して下さり、1ヶ月の短い研修期間の間でしたが、両方の科での研修をさせて頂けることとなりました。
耳鼻咽喉科では大学ではあまり診ることのできなかったcommon diseaseを沢山経験でき、手術では実際に手技をさせて頂く機会もあり、大変勉強になりました。
皮膚科においても、その疾患の頻度は高くても、今までの研修では診たことがないような疾患を沢山経験させて頂きました。
研修科以外の先生方にも昼食の際や休憩時間などに、お話をする機会があり、最初は新しい環境での研修に緊張していましたが、とても有意義な時間を過ごすことができました。
ありがとうございました。


馬場 康平(佐賀大学医学部附属病院 初期研修医)

私は地域研修先として織田病院を選択した。内科と外科双方の治療に注力していること、佐賀南部救急の大部分を受けるこの病院で救外や救急車対応を多く経験して臨床能力向上に繋げたいと思ったからだ。
また、将来の診療科についても不安があり、マルチな方面で活躍されている織田良正先生に様々な観点から話を聞きたいと思ったことが本音だったりもする。
それはさておき、1か月という短い間だったが、本当に数多くの経験ができた。まず、救外で感冒や腸炎などのいわゆるcommon diseaseを始め、軽度の外傷や敗血症性ショックなど初期対応にやや難渋する場面にも遭遇した。
特に印象的だったのは、胸部違和感でウォークイン受診した80代後半女性のA型急性大動脈解離の1例である。詳細を書きたいが、端的に言うと、CT後に心タンポ+意識消失の状態になりながらもなんと一命を取り留めた。
かくいう小生はもちろん急変事態で対応が後手に回っていたのだが、織田先生は冷静で、家族説明には聞き入った。その後患者の状態は驚くほど改善し来院から48時間以上生存したが最終的には亡くなった。残念だったが実に貴重な経験だった。
また、主治医の“つもり”で治療方針を考え、退院・転院の話を家族に説明する機会も頂けた。MSWや看護師、その他職種スタッフとの密接な連携も地域医療の貢献に欠かせないものだと感じた。
最後に、織田病院の肝でもあるオンライン診療にも僅かながら触れられた。今のコロナ禍では勿論、対面診療が困難な患者にも常に目を配り寄り添う医療が出来るシステムを実際に経験できたことは非常に有難く、佐賀県で最初にオンライン診療を経験した研修医かもという織田先生の言葉は嬉しかった(笑)。
大学病院では経験できないことを多く経験させて頂いた織田病院での研修を忘れず、この経験を活かしたい。

馬場 康平

嘉村 真知子(佐賀大学医学部附属病院 初期研修医)

私は佐賀大学医学部附属病院で二年間初期臨床研修を行うプログラムの地域研修で織田病院を選択しました。
前年度の研修医から救急外来の対応を研修できるという話を聞き、また学生時代にお世話になった先生がおられた事もあり研修を行いたいと思いました。
研修内容としましては、総合診療科で救急外来と病棟に加え、私が3年目以降専攻する診療科での研修もできるようにして頂きました。
救急外来ではWalk-inの重症な症例や、症状が非特異的な症例やうまく訴えることができない症例などを経験することができました。そのような症例では問診や診察がより重要となり改めて基本に立ち返る事ができました。
その他、オンライン診療の見学をさせていただきました。直接の診察ができないため問診や、視診の情報しかなく難しいですが、定期の通院をされている方にとってメリットは大きく自分もスキルを習得したいと思いました。
患者さんの入退院や往診などを経験していく中で、各職種の院内での連携はもちろんですが、地域の他施設とも協力し地域の医療を支えていることが強く感じられました。
最後となりましたが、織田病院のスタッフの皆様に温かくご指導・ご支援頂き大変貴重な1ヶ月間となりました。大変お世話になりました。

嘉村 真知子