織田病院からのお知らせ

第20回ゆうあい公開セミナーの質問に対する回答

2019/10/17
お知らせ

先日10月3日に第20回ゆうあい公開セミナーを開催しました。地域褥瘡勉強会「多職種から学ぶ褥創サポート」をテーマに多数の方に参加していただき、ありがとうございました。
アンケートに記載された質問に対する解答を掲載します。是非ご参考ください。


1)どの褥瘡の段階で自動体位変換機能つきのエアマットを導入するのか通常のエアマットの導入をするのか教えて下さい

A:褥瘡の有無に関係なく自力での体位困難が難しい方、介護者が体位交換を頻回に行えない場合は導入してもらうことで効率的な褥瘡予防につながると思います。

 

2)栄養士の方が褥瘡予防のために訪問系のスタッフのかたに情報提供されているのか?もしくは訪問など行い栄養指導をされているのであればそれを教えて頂きたい

A:訪問への参加はしていません。褥瘡のある患者様で相談などがあれば適宜行っています。また、褥瘡での入院患者様が転院する際は情報提供をおこない、自宅へ退院される際は後家族に栄養指導を実施することもあります。

  

3)普段なかなか聞くことが出来ない各専門職の方のお話が聞けて参考になりました。ポジショニングで使用するクッションの硬さ・柔らかさ等を選ぶさいの目安などがあれば教えて頂けたらと思います。

A:ビーズクッションの硬さが使用しやすく形も崩れにくいです。しかし市販等での販売が少なく、代用するならばタオルケット・掛け布団を丸めたぐらいの硬さが適しています。

 

4)亜鉛の多い食品をもう少し知りたい

A:牡蠣、牛肉などの赤身、レバー、チーズ、納豆、ココア等

 

5)黒色期・黄色期・赤色期・白色期また滲出液の多い時・ポケットのあるとき、それぞれに適している軟膏。処置での注意点等具体的に教えて欲しかった

A:黒色期:処置としては外科的デブリードマンを実施し、親水性基剤の軟膏

  黄色期:処置としては外科的デブリードマンを実施し、親水性基剤or疎水性基材

  赤色期:軟膏は滲出液の量によって、変化

  *軟膏商品名は各社から多種発売されていて複雑です。

  また、ポケットがある場合、十分に減張されるまで皮膚切開が必要です。

 

6)拘縮が強く手のひらが褥瘡になる方のケアの方法を知りたいと思いました。手を広げることができずに痛がることがおおいです

A爪を切ってもらい、ハンドロールを握らせ定期的に圧抜きを行って下さい。

 

7)たんぱく質を多く摂取するために加えると喉をこするといって残されることが多く、卵・牛乳・豆腐ばかりになってしまいます。他に高蛋白食品や柔らかく食べられる工夫を教えて欲しかった

A魚であれば青魚より白身の魚に変え、モモ肉よりムネ肉などを使用するといいです。食べる負担を減らすため少量でたんぱく質の多く摂れる栄養補助食品を利用することもあります。