織田病院からのお知らせ

第21回ゆうあい公開セミナーの質問に対する回答

2019/12/19
お知らせ

先日11月21日に第21回ゆうあい公開セミナーを開催しました。地域嚥下サポート勉強会「嚥下障害の基礎から応用まで」をテーマに多数の方に参加していただき、ありがとうございました。
アンケートに記載された質問に対する解答を掲載します。是非ご参考ください。

1)認知症の方、食事を摂取するペースが速い方がおり、見守り下で声かけをしながら食事をしてもらっている。嚥下機能は問題ないと思われるが、ペースが速いためソフト食を提供しています。つまらせることがなければ常食でも対応できる気がしますが、どのようにアプローチをした方がよいでしょうか。

A:.嚥下機能に問題なければ、普通食の摂取が可能かと思います。

形があるものを提供すると咀嚼されるため、少しスピードも遅くなると思います。

もし丸呑みをされてしまう方であれば、一口サイズにカットするか、ソフト食が良いと思います。

 

2)誤嚥性肺炎で入退院を繰り返している利用者様がいます。有料老人ホームで過ごすことは無理でしょうか。

A:状態が安定している間は可能かと思います。

 

3)患者様へ介入するにあたり、どのような所見があれば摂食嚥下障害があるのかを教えていただきたいです。また苦手なもの好物で嚥下状態に差があるのかを知りたいです。

A:食事中のむせや食事後に咽頭残留(ゴロゴロとした音)がある場合は嚥下障害である可能性が高いです。嗜好によって摂食の意欲は変化しますが基本的には嚥下機能には影響しないと思います。

 

4)嚥下障害ではない方のリハビリを介入していても、どのような所見変化があったら嚥下障害があるかもしれないのか疑う所見、どのようなことがあったらSTへ相談すべきかを教えてください。

A:常に唾液や痰が多く、湿性咳嗽(咽頭のゴロゴロ音や痰がらみの咳)がある場合。

水分や食事の際に毎回ムセがある場合。

他の原因は認められないが熱発が続いている場合。

食事摂取量が少ない場合。  等

 

5)口腔ケア用品は具体的にどこで買うことができるのか。ドラックストアとかネット?

A:口腔ケアグッズの会社で直接購入。最近ではドラッグストアやインターネットでも購入可能です。

 

6)食事の際の飲み込みは良いが、水の飲み込みが悪い場合の対応方法がありますか

A:とろみを付けるのが良いと思います

 

7)食事介助中になかなか口を開けない利用者の方がいる。食事を口腔内に入れることが難しく中止する。

A:ユマニチュードの実践が良いかと思います。

例)好きな食べ物を提供する、食事のしやすい環境設定を行う 等

 

8)食事は飲み込めても最後の薬(錠剤)がいつまでも口の中に残って飲み込めないのはどうしてでしょうか。

A:錠剤は小さく口腔内に引っかかってしまうこと。ジュレやゼリーに入れて飲み込むなどの対応をしてもらうのはいかかでしょうか。